ソウルの大学路(テハンノ)は、若者いっぱいの元気あふれる街である。
その街に、五万人の「ラッセーラー」の大合唱がわき起こり、遂には日韓双方が手を取りあって飛び跳ねる姿があふれた。
それこそは、日韓友情年に相応しい、ねぶた囃子に心が通いあった素晴らしい光景だった。
さて、百石町長時代以来自分は、環境・交流・定住を大きなテーマ群として取り組み続けて来た。
地方においては、少子高齢化の進行によって定住が弱含みであればあるほど、交流がさらに大きな役割を担うこととなる。
現在、地方自治体は、それぞれに交流人口を増やすべく努力に余念がない。
交流とはつまり、青森県に観光やビジネスや遊学などで多くの人が訪れるということ。また、経済や文化も自ずとそれに伴ってやって来ることであり、結果本県の元気再生に繋がってゆくこととなる。
どの分野でも「地域資源(今そこにあるもの)を有効に活かす」が、自分のポリシーである。従って、例えば「青森―ソウル便」があり、韓国の方々が好きとされる「温泉」「ゴルフ」「スキー」「豊かな森」「雪」「新鮮な食材」というものがあるのならば、誘客作戦を立てるべしということになる。
そこで、知事就任以来、機会を捉えては公的私的に訪韓し、大韓航空や韓国観光公社を始め、両国の旅行エージェントで構成する戦略チームと共に、誘客に全力であたってきた。
この間の県庁チームの奮闘ぶりには目を見張るものがあったが、成果として、昨年度、ソウル便を利用した韓国からのお客様を一万八千人までに増やすことができた。
このねぶた公演の大盛況を契機にさらに頑張って行こうと思う。
そして、いよいよ大本命、新幹線「新青森」開業がやってくる。
これまでも、青森ツーリズムと銘打って、名川の達者村、深浦・岩崎の海彦山彦の里、産業観光(我々の新しいリサイクルの仕組みである静脈産業や新エネルギー産業等を視察研修においでいただくツアー)等々新基軸を仕掛けてきたが、長期戦略を立てて仕込みをし、県内隅々まで誘客を図り、交流人口を大きく増やす算段に入らなければならない。
来春、「新幹線観光」(ネーミング考慮中)戦略チームを庁内に立て、いかに観光・産業等をパワーアップできるかにチャレンジして行く決意である。
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