VOL.43 [2008.1.28]
食育カルタ合戦
31日、青森の大野小学校に、“しょくぴー軍”と乗り込む。
※ 「しょくぴー」とは、農林水産部若手職員3名で結成された「あおもり食育宣伝隊」のこと。
・ 黄色(エネルギーのもとになる炭水化物や脂質を含む食品)
・ 赤色(血や筋肉のもとになるたんぱく質を多く含む食品)
・ 緑色(からだの調子を整え、病気への抵抗力をつけるビタミンやミネラルを含む食品)
3色の服装で、保育所・幼稚園、学校(PTA含む)、量販店、企業・地域住民などからの派遣要請を受けて、直接出向き、寸劇やクイズ、講演などで食育をPRしている。
その“しょくぴー”のアイデアで県内各地によびかけて、「あおもり食育カルタ」が作られた。例をあげる。
あ
あいことば はやね はやおき あさごはん
う
うみやまの めぐみでそだつ あおもりっこ
ん
ん!うまい さすがあおもり りんごだね
私たち青森の食や食べ物の大切さがとても上手に一句に込められていて、このカルタで遊ぶことで子供たちも自ずから「食」について学び考えることができる仕掛けだ。
この「あおもり食育カルタ」の普及啓発のため、我がしょくぴー軍は大野小学生軍団と対決するのである。
しかし、ただでさえ相手軍は若く目が良い上に、ファミコン等で鍛えあげられた動体視力パワーは圧倒的である。
かつ、デカイばかりでしかも、忘・新年会続きで体の切れが落ちている当軍に比して、小学生軍団は小回りも手の動きも抜群ときている。
しかも、当方のらっぱ(エージェント)からの情報では、
大野軍団は、特殊訓練を続け、45枚を暗唱できるようです。
札(ふだ)の文字と連動するカルタの絵も記憶しており、条件反射的に手が伸びる事、イージス艦以上の反応のようです。
しかも満を持した陣形を整え、我々を分断包囲して個別に打ち取りに来るようです。
ここはしょくぴーと共に総大将も出陣し、気迫で前線を崩さない事には、我が軍に活路はありません。
これではとても川中島の合戦にすらなりそうもなく、我がしょくぴー軍は、長篠の武田騎馬隊か、それどころか、一ノ谷、壇ノ浦の平家状況ではないか。いかにも敗色濃厚。
戦局は最初から悪く、総大将として潔く、しょくぴーともども討ち死に覚悟の出陣という思いではある。
相手は子供だから、何枚か譲ってやるかなどといった、弱い当軍への寛容はなく、首狩り族の如く容赦なく、遠慮無く「札」を取りに来るのだろうか。
と、物憂げな顔でいたところ、くだんのY嬢
「何をうだうだ考えてるんですか。秘密兵器、ほら、これを朝晩見てガンバロー!」
と「あおもり食育カルタ」をA4サイズペーパー13枚に転写した学習セットを用意してくれた。
「あ、ありがとう。共に出陣して、一緒に死んでくれないか!」
「私には銃後の守りがありますから、皆さんで討ち死にでもして来て下さい。」
絵に描いたような泥縄の一夜漬けではあるが、総大将として、5〜6枚は取るぞと闘志を高めている。
“近からん者は目にも見よ、遠からん者は音にも聞け。我こそ、しょくぴーが総大将青森県知事であるぞ。朝ごはんは二膳、牛乳も飲んできたぞ。りんごは1/2個だ。小童(こわっぱ)ども、朝食パワーで木っ端みじんにしてくれるぞ、掛かって来い”
などと威勢よく大音声をあげ、気迫と気合いで圧倒できるかな。
戦況は、来月にでも粛々とご報告いたそう。
三村 申吾
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