VOL.84 [2008.7.23]
私を浅虫水族館に連れてって3
Y
“私たち、恐ろしいですよね。怖いですよね。きっと水族館のお魚たちは、私たちがお昼に何をしてきたのか、解るんですよ。”
M
“えー、八食センターの水槽の魚を指名して、活け作りして、他の魚の前で食べるよりはコワくないから。大丈夫っすよ。”
私たち三人の原罪人は、浅虫で魚と云えば「鶴亀屋」に到着。
本日は、メニューが手書きで壁一面にいっぱい貼られている。早い時間に着いたので、何でもまだある。我々は、
・(あの有名な山盛りてんこ盛りの)まぐろ丼
・まぐろウニハーフ丼
・(壁メニューの不思議なタトケ浜!?って何だろう?とよく見たら)外ヶ浜丼!!
を頼んだ。
Yさんが急に死ぬほど大笑い。
Y
“あの、あの、あの”
と指す方に、
たいしたたまげた
(超スペシャルミックス)
甘エビ、マグロ、ウニ、タコ
ヒラメ、黒ソイ
はばけるかも 超サービス価格
(現物はたて書き)
とあった。
Y
“はばけるって、はばけるって・・・(大爆笑)”
※
この笑いについて、本人解説によると、「はばける」という言葉を数十年ぶりに目にした(耳にした)そうで、大笑いしたとのこと。念のため「はばける」の意味を訳すと、「食べ過ぎて、吐き出す」ということであるが、今どきの若者は使わない方言であるようだ。
まず、外ヶ浜丼が来た。
ヒラメ、タコ、黒ソイ、皮ハギ(チュチュ)で構成。
Y
“超ホワイト系ですね。ソフトバンクの父さんにも教えたいですね。”
Yさんがにっかにっかしながら、小皿に醤油を差して、ワサビを分けてくれた。
店の奥から“おーい、これでタコ終わったはんで、ポスター剥いで”
“あー”とおばさんが、タコ関連ポスター(メニュー)を剥いでゆく。なるほど、午後遅目に来ると、壁がさぱっとしてるのは、こういうシステムだったのだと知る。
おなじみ、まぐろ丼とウニハーフ丼も来た。まぐろ丼は4重5重のまぐろまぐろまぐろで、どこまでもまぐろで、なかなかご飯に至らないので有名である。
Yさん、しきりに「写メ」を撮りまくっている。
自分はまずはタコを食す。仰天!!オウ、旨い。まっ先にタコポスターが無くなるわけだ。
Y
“パワー、アップ!!水族館の魚をびびらせます。”
白身はチュチュがぷりぷり。
M
“昔、合浦の浜に弟とチュチュ釣りに行ったんですけど、全然釣れなくて、つい売ってたのを買って帰って食べて以来です。”
Y
“黒ソイは超高級魚なんですよ。コシと旨味がくにゃくにゃと渾然一体となって、抜群ですね。ひらめはシンプルなのに脂が乗ってて、こりこりと歯ごたえがいい。けど、私、知ってました?ウニは大好きー、本当に大好きーなんです。甘いー、甘いー”
などと我々がかまびすしく食するうちに、鶴亀屋食堂は座席が満杯。
Y
“あれぇー、今気がつきました。お座敷のテーブル、私たち「る」ですね。あれぇー、「つ」「る」「か」「め」って席の名前があったんですね。”
何度か来ているのに、実は自分も初めて知った。
三人旅は、眼が3倍、耳も3倍、いろいろ気づきがあるものだ。
M
“ウニ、いいですか。”
Y
“やってやって、どんどんやって。”
M
“おいしい。けど、私、太ったんですよ。まだ1段階程度ですけどね。2キロぐらいです。けど、2キロ太ったら、スーツが苦しくて、実は本日は久々にビリーズブートキャンプして来ました。だから、まだ入ります。このまぐろ、柔らかくて血が騒ぐというか、もう増えたみたいです。普通の鉄火丼の4倍はありますよね。普段高くて食べられない白身もたっぷり食べられますね。やぁ、鶴亀屋さんには「完敗」です。もうたらふく満腹です。”
「大食いの会」会員のYさんが、満腹宣言をする中、M君が、紅白ともにすっかり平らげてくれました。
日本の漁業者のために頑張ったM君に拍手を。
Y
“は、は、苦しい。けど、美味しかった。しかも、なんとすばらしい鮮度。ハート3つです。”
「
」
三村 申吾
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