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VOL.109 [2010.5.21]
気分は小学1年生

 得意の自転車健康法に中々出掛けられないうちに、腹まわりのぷよぷよが気になって、教育テレビ6時25分からのテレビ体操にチャレンジしている。

 6時25分、スタート。 まず全身をあちこち動かして、「みんなの体操」を行う。これが中々全身にビビビと来る。息も、もうあがりそうになる。何気ないゆっくりした運動なのに、普段さぼっているあちこちの筋肉を相当に使うようだ。
 そして5分ばかり「それではラジオ体操第1」とやっとなる。
 これを聞く気分が、妙に、何とも言えず、いい。
 しかも、あのチャンチャチャチャチャラララチャンチャチャチャ〜の殆どの日本人のどなたもが耳に体になじんだピアノ前奏を聞くと、体がつま先から頭のてっぺんの髪の先までシャンとするのだ。かつ理由も分からず、ちょっと幸せ気分になるのだ。
 当初、こりゃ何だろう!? ありゃ、体と頭が何か思い出そうとしている。何だろうと思い出せないままに「はい、それでは深呼吸」と、体操は終わっていた……。
 ある朝、青森には珍しくパァーっと朝日が部屋に射して来て、解った、というか思い出した。
 思い出したそれは、自分にとってのラジオ体操の原風景。
 百石小学校の運動場のまわり。一面田んぼは、田植えが終わったばかり。その水面から上がった水蒸気のガスが、薫風に揺れながら、柔らかな絹のように運動場に流れ込んで来る。
 しかも、春のお天道様の光を反射して、キラリキラリと輝いている。うっとりとする光景だ。そして、かけっこ1の自分には、今日も楽しい体育の時間だ。
 あれは、小学校1年生というピカピカ気分もあったろうけれど、高度成長に向って毎日毎日が活動的であり、本当に日々一日と世の中が新しくなってゆく予感の時代だった。
 明日に希望があり、未来が輝いていた、そんなニッポンの春の朝のチャンチャチャチャ〜の「ラジオ体操第1」だ。元気があふれないわけなどない。
 その気分が自分をピッとし、かつ、ちょっと幸せにしていたようだ。
 ここで提案したい。各位も何か元気が足りなくなったらば、テレビでもラジオでも「ラジオ体操第1」のメロディを聞いて体を動かして、「気分は小学生」になろう。それぞれの小学1年生の原風景にあるパワーとバイタリティが、必ずそれぞれによみがえると確信します。

三村 申吾

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