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VOL.115 [2012.04.03]
文庫礼讃
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 元来、本業でもあった訳だから、身上書の趣味欄に「読書」と記入する時、少し躊躇うが、本造りを生業としていた時よりも、実際に朝晩の暇ひまに本を読んでいる。
 先日はお彼岸の中日なのに墓参りもせず、と云うかお呼ばれの政務が昼真ん中にあって、天気も悪かったことだし文庫本二冊を読んだ。いや、読んだと云うより面白くて引き込まれた。 何しろ、ピーピー大騒ぎだった筈なのに、全自動洗濯機の中身を干し忘れた程だ。
 一冊は、とても楽しみにしていた高田郁さんのシリーズ、もう一冊は、いずれ直木賞を と願う平安寿子さん。
  文庫本はいい。活字の小ささを除けば軽くてコンパクト、寝転がって読めるし、持ち歩 きに良い。 ともかく安い。天ざるよりは断固安い。昨日の二冊は天ぷらうどんより安い。かけ蕎麦級だ。
 しかし文庫市場は今や玉石混交。 各社による〇〇文庫が激増して「ナンじゃコリャ!たぬき蕎麦でも食べた方が良かったぜ、編集者出てこい反省せよ!」と叫びたくなる本もある。
 だが逆に、本屋さんに行くことを、街場のトレジャーハンターだ、宝探しの小さな旅だと思えば、文庫の山を掻き分けるのも、亦楽しからずやである。
 さて、今日からの出張の友は、前記二冊と共にまとめ買いした、初めての安田依央さんだ。
 集英社(安田さんの版元)の諸君、さすが一ツ橋(会社の住所)と唸らせてくれるかな? 期待大だからね。

三村 申吾

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