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VOL.141 [2013.5.13]
美しき日本の譜(うた)
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 はじめは仕事の一環程度の 思いで読んでいたリシャール・コラスさんの著作に魅入られてしまった。
 コラスさんはシャネル日本法人の社長さんである。
 現在、県として鋭意ライフイノベーション戦略を進めているわけだが、その内のプロテオグリカン(PG)等の関連事業で、今後コラスさんご指導ご助言を賜りたいと考えており、近日ご面談いただける事になっている。
 出版されている御本があると云うことで、取り寄せて読み出したところ、PG 事業と並行して、純粋に編集者として一緒に仕事がしたくなった。
 今、五冊ある著作の三冊目を読み込んでいる。
 ひと言、感動だ。
 文庫化までしている集英社は、どこで、この驚くほど日本的繊細な情感と感性にあふれる作家を見いだし、デビューに至らせたのだろうか。
 面会いただける当日は、公の仕事だから、PGの可能性について率直にアドバイスをいただかねばならないが、本来の仕事を少し忘れて、ドキドキ時めきそ うだ。
 乙女のきらめく時めき顔と違って、オヤジの初恋顔なんざ、とんだ迷惑だろうが、編集者のこの人と本を出したいっていう時の高揚感は、ほとんど、ド片思い 状況そっくりだから、仕様がない。
 仕事は仕事としてビシッとしても、せめて五冊全部にサインを頂いて、お宝に しようと密かに思っている。
 敬愛する岡部伊都子師匠 (日本を代表する随筆家)がお元気だったら、芸術新潮に企画を持ち込んで、それぞれが美しいと思う日本の時と所を選んで12ヶ月巡り歩いて対談して貰い、 「リシャール・コラス 岡部伊都子対談集『美しき日本の譜』」なんて本を出したいなあと、本のページをめくりながら詮なき夢を見ている。

三村 申吾

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