本県に甚大な被害をもたらした東日本大震災から9年を迎えました。亡くなられた方々の御冥福を衷心よりお祈り申し上げますとともに、被災され、今なお安らかならざる生活を余儀なくされている方々に心からお見舞いを申し上げます。
本県ではこれまで、青森県復興ビジョンに基づき、「被災者支援」、「生業づくり」、「災害に強い地域づくり」、「人財育成」など、県民一丸となって創造的復興の実現に向けた取組を進めてきたところです。
この9年間の歩みを思い起こすとき、震災により県内全域が停電となるなど厳しい状況の中で、被災された地域の方々自らが力を合わせて炊き出しや瓦礫の片付けをしていたことが強く心に残っています。まさに、青森県民の底力を見る思いでした。
互いが互いを支え合う青森県民の素晴らしい絆、地道にこつこつと物事を成し遂げる正直で生真面目な県民性、これら「青森の正直」ともいうべき県民のパワーを結集し、取組を進めてきた結果、インフラ復興は概ね完了し、「生業づくり」においても、「A!Premium」流通サービスを活用した販路拡大や、りんご輸出量の増加、さらには外国人延べ宿泊者数の飛躍的な増加など、成果が着実に現れており、本県の創造的復興に向けた道のりも仕上げの段階を迎えています。
一方で、現下の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、本県においても、県民生活や地域経済などへの深刻な影響が懸念されるものであり、今後に向けて強い危機感を抱いています。
しかし、青森県には、東日本大震災という大きな苦難を乗り越えてきた経験と実績があり、私たち青森県民の力があれば、この厳しい局面も必ずや打開できると信じています。
こうした思いを胸に、引き続き県民の安全確保に万全を期すとともに、種々の影響を最小限に抑えられるよう、事態の推移に応じて、しっかりと対応していく考えです。
そして、一日も早い事態の終息と、その先にある真の創造的復興の実現に向け、県民の皆様と力を合わせ、全力で取り組んでまいります。
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